【トレンドラインとは?】ラインの引き方とエントリーへの活用法

2019.03.11

FXで勝つためには、相場のトレンドを最大限に活用することが重要です。
相場全体の7割がレンジ相場といわれるFXで、トレンド相場は3割程度しかありませんが、そのチャンスを逃さず上手に活用すれば十分な利益を狙うことができます。

そのトレンド相場攻略で最も威力を発揮するツールが、トレンドラインです。
今回は、トレンドラインの意味や役割に加え、その引き方を紹介し、さらに実戦でトレンドラインを活用したエントリーや利益確定方法などを説明いたします。

1. トレンドラインとは?

トレンドラインとはの画像

初めに、トレンドラインの意味から覚えていきましょう。

1.1 トレンドラインとは

トレンドラインは、FXの相場の状況をわかりやすくするために、チャート上に引く補助線です。

相場は常に変動し、チャートの形も変わっていきますが、現在の状況がトレンド相場なのか、トレンドが発生していればどの程度の強さがあるか、また、そのトレンドはいつまで続きそうかなどを把握する必要があります。
ローソク足だけを見ていても概略はわかりますが、より正確に現在の状況を把握するために、トレンドラインの持つ役割は非常に大きいのです。

トレンドラインには、上昇トレンドライン下降トレンドラインの2種類があります。
上昇トレンドラインは、上昇トレンドの状態を、また、下降トレンドラインは下降トレンドの状態を確かめるためのラインです。

【トレンドラインの例】

FXトレンドラインの図1

1.2 トレンドラインの役割

トレンドラインには、次の役割があります。

① 現在の相場の状況を把握する補助線としての役割

㋐トレンドの有無
右肩上がりのラインが引ければ上昇トレンド、右肩下がりのラインが引ければ下降トレンド、明確なラインが引けなければトレンドなしの状態です。

㋑トレンドの強さ
ラインの傾きが立っているほど強いトレンド、傾きが寝ていれば弱いトレンドです。

㋒トレンドの段階
トレンドラインの状態から、トレンドの段階(初期・中期・終期)が推測できます。
通常、トレンドは前期・(中期)・後期の2~3段階に分けることができ、それぞれにトレンドラインを引くことができます。

【上昇圧力が強まっている例】

fxトレンドラインの図2


上図のように、上昇圧力が強まっている場合は、起点をずらせて引いたトレンドラインの傾きが急になってきます。
ただし、上昇も第3段階(最終段階)に入ると、そう長くは続かなくなってきます。現在のトレンドがどの段階にあるかを把握できれば、その後の予想も立てやすくなりますね。


【上昇圧力が弱まっている例】

fxトレンドラインの図3

上昇圧力が弱まっている場合は、起点をずらせて引いたトレンドラインの傾きが緩やかになってきます。

 

②サポートライン(支持線)、レジスタンスライン(抵抗線)としての役割

 

これは大変重要ですが、トレンドラインは、サポートライン、またはレジスタンスラインとして機能するのです。
そのため、相場は何回かトレンドラインに跳ね返されやすいのですが、最終的にはブレイク(突き抜け)されます。すると、それまでのサポートがレジスタンスに、レジスタンスがサポートラインに変わってしまいます(サポレジ変換)。

【サポレジ変換の例】

fxトレンドラインの図4

2. トレンドラインの引き方

FXトレンドラインの引き方の画像

次に、トレンドラインの引き方を覚えていきましょう。

2.1 安値同士を結ぶ上昇トレンドライン

上昇トレンドでは、相場の安値同士を結んでトレンドラインを引きます。これを「上昇トレンドライン」といいます。


上昇トレンドの図

2.2 高値同士を結ぶ下降トレンドライン

下降トレンドでは、相場の高値同士を結んでラインを引きます。これを「下降トレンドライン」といいます。


2.3 1本でも多くのラインを引く

トレンドラインを引こうとした時、慣れていないと、どう引いてよいかわからず迷ってしまいますよね。初めから正解のラインだけを引こうとしても、なかなかできません。

その場合は、あまり深く考えずに、相場の安値同士、高値同士を結び合わせるつもりで、ラインを1本でも多く引いてみてください
引いているうちに、「これは違う、これは合っている」と思えるようになります。
ラインを引くのも勉強なので、引いていくうちに上手になっていきます。

2.4 長いラインを残しながらシンプルにする

ラインをたくさん引いたら、次は役に立つラインと役に立たないラインを選別し、役に立たないラインを消してしまいましょう。チャート画面に、無数のラインが無秩序に走っていては、見難い上に相場状況の把握に支障となります。
チャート画面をできるだけシンプルにするように、役に立たないラインを消していきます。

それでは、役に立つラインと役に立たないラインはどう区別したらよいのでしょうか。
FXチャート上のラインは、トレンドラインをはじめサポート、レジスタンスラインなどがありますが、どれも長いものが市場参加者に意識されています
トレンドラインも、短いものより長いものの方が強く働きます。長いラインは、長く続いているトレンドの状態を表しているため、市場参加者も強く意識することになるからです。
したがって、長いラインだけ残し、短いものは消してしまいましょう。

2.5 相場展開を振り返りながら引く

チャートは、いきなり現在の形になったのではありません。時系列で様々な要因が加わり現在の形に変化したのです。

例えば、長期的には、「この時期に相場が変動したのは米国の雇用統計が原因で、こちらは日銀の金融政策…」との視点で振り返れば相場の生きた勉強になります。
また、短期的には、「昨日の夜から随分下がった後に、反発が始まっている…」と前日からの流れを見れば、現在の相場状況を把握することもできます。

このように過去の相場展開から現在に至る状況を振り返りながらラインを引けば、非常によい勉強になるとともに時系列的な繋がりもわかってくるのではないでしょうか。

2.6 ローソク足の実体に引くのを優先するが、アバウトもOK

トレンドラインを引く際、ローソク足のヒゲ先に引くか実体部分に引くかですが、迷った時にはローソク足の実体にあわせて引くことを優先してください
ローソク足のヒゲと実体を比べると、ヒゲは一時的につけた値であるのに対し、実体には始値と終値が表されています。どちらが現在の相場状況を適確に表しているかというと、瞬間風速のヒゲ先よりも、値が確定した実体部分です。したがって、どちらに引くか迷った時は、実体同士を結ぶことをおすすめします。

ただし、ヒゲ先同士やヒゲ先と実体を結んだ方が、トレンドの状態を適確に表わすことができる場合もあります。そのような場合はその引き方で問題ありません。要は、相場の大局が把握できれば、トレンドラインは少々アバウトに引いてもよいのです。

ラインの引き方の図

上図は、ラインの引き方を統一していない例です。無理に統一しようとするとうまく引けない場合は、このような引き方でも十分に役立ちます。


トレンドラインの役割・引き方まとめ

・トレンドラインは、FXの相場の状況を把握するためにチャート上に引く補助線で、「上昇トレンドライン」と「下降トレンドライン」の2種類がある
・トレンドラインにより、①トレンドの有無、②トレンドの強さ、③トレンドの段階が確認できる。
・トレンドラインは、サポートラインやレジスタンスラインとして機能する
・上昇トレンドラインは安値同士を結び、下降トレンドラインは高値同士を結んでラインを引く
・トレンドラインは相場展開を振り返りながら引き、長い方のラインを残す

3. エントリーの見極め方と注意

トレンドラインのエントリーポイントの画像

それでは、いよいよトレンドラインを活用して、実戦でエントリーを行ってみましょう。

3.1 エントリーポイントの見極め方と注意点

トレンド相場におけるエントリーには、一定のコツが必要です。上昇トレンドを例にあげて説明しますが、下降トレンドでも考え方は同じです。

トレンドラインエントリーの見極め図


上図は、相場の高値・安値ともに切り上がり、トレンドラインは右上がりであることから、上昇トレンドと判断できます。
トレンド相場であれば、その方向に沿った売買を行うこと(トレンドフォロー・順張り)を基本的な戦略とします。したがって、この例では上昇トレンドのため「買い」ポジションを持つことになります。
しかし、いくら上昇トレンドでも、どの位置で買ってもよいわけではありません。

トレンド相場でも、相場は一直線に上下することはなく、「押し」や「戻り」などの調整を行いながらN字の形で推移していきます。この「押し」や「戻り」などの調整が始まるまではむやみにエントリーせず、チャンスがやって来るのを待つのです。
そして、「押し」や「戻り」などの調整が終わり、相場が元の方向に戻るポイントで売買するのがコツです。この例では、黄色〇が「買い」のエントリーポイントになります。

この手法を【押し目買い】、【戻り売り】と呼び、トレンドフォロー戦略における基本的なエントリー方法ですので、必ず覚えてください。

注意

「押し」や「戻り」などの調整が入る前に買ってしまうと、調整が始まった時に含み損を抱えてしまう危険があるため注意が必要です。

3.2 実戦でのトレンドライン活用法と注意点

上昇トレンドでのエントリーポイントと利益確定の目安

上昇トレンドのエントリーポイントの図
上昇トレンドのエントリーポイントの図


相場の安値同士(黄〇)を結んで上昇トレンドラインを引きます。
しかし、すぐにエントリーするのではなく、「押し」の調整が来るのをジッと待ちます
やがて、相場に押しが入りトレンドラインに近づいてきましたが、トレンドラインに接触するまで待ちます。
前述したように上昇トレンドラインは、サポートライン(支持線)として機能するため、そこで跳ね返るのを待つのです。
すると、相場がトレンドラインに跳ね返され再び上昇の気配をみせたため、そのポイント(緑矢印)で買いのポジションを持ちます
その後は、相場が少々上下しても、ポジションを持ち続けます。
相場は、トレンド転換の明確な兆しが現れるまでは継続するからです。
やがて、相場が伸び悩み始め、トレンドラインを割り込んでしまいました(青〇)。
相場が、上昇トレンドラインを割り込んだら、上昇トレンド消滅またはトレンド転換の兆しであるため、そのポイント(青〇)で利益確定を行います。


下降トレンドでのエントリーポイントと利益確定の目安

下降トレンドのエントリーと利確の図
下降トレンドのエントリーと利確の図2


上記上昇トレンドの場合と考え方は同じです。

相場の高値同士(黄〇)を結んで下降トレンドラインを引きます。
すぐにエントリーはせず、「戻り」の調整により相場がトレンドラインに接触するまで待ちます。
下降トレンドラインはレジスタンスライン(抵抗線)として機能するため、そこで跳ね返るのを期待します。
相場がトレンドラインに跳ね返され、再び下降の気配をみせたポイント(緑矢印)で売りのポジションを持ちます
その後は、相場が波を打っても構わずポジションを持ち続けます。
相場がトレンドラインを下から上に突き抜けてしまったら、下降トレンド消滅またはトレンド転換の兆しと考え、そのポイント(青〇)で利益確定を行います。

注意

・少しばかり利益が乗っても、トレンドが続く間は簡単に利益確定をしないようにします。
勝てるチャンスでは、できるだけ利益を膨らませることが肝心だからです。
〇ダウ理論=明白な転換シグナルが現れるまで、トレンドは継続する

・相場がトレンドラインを割り込んでしまったら、すぐに逃げます。ためらっていると逃げ遅れ、せっかくの含み益がなくなってしまいます。

4. まとめ

トレンドラインまとめ画像

【トレンドラインの役割・引き方】
・トレンドラインは、FXの相場の状況を把握するためにチャート上に引く補助線で、「上昇トレンドライン」と「下降トレンドライン」の2種類がある
・トレンドラインにより、①トレンドの有無、②トレンドの強さ、③トレンドの段階が確認できる。
・トレンドラインは、サポートライン(支持線)、レジスタンスライン(抵抗線)として機能する
・上昇トレンドラインは安値同士を引き、下降トレンドラインは高値同士を引く
・トレンドラインは相場展開を振り返りながら引き、長い方のラインを残す

【実戦におけるトレンドラインの活用】
・FXで勝つためには、相場の方向に沿って売買するトレンドフォロー(順張り)が基本
・トレンドフォローでは、相場の調整を待って売買する「押し目買い」・「戻り売り」が基本
・トレンドフォローのエントリーは、トレンドラインのサポート、レジスタンス機能により、相場がトレンドラインに跳ね返されたポイント
・利益を膨らませるため、トレンドが続く間はポジションを持ち続けるのが基本
・トレンドフォローの利益確定は、相場がトレンドラインを割り込んだポイント

FXで勝てるトレーダーになるには、相場の大局を見極めた上で、トレンド方向に従った取引を行うトレンドフォロー戦略をマスターすることが最も重要です。
そして、このトレンドフォロー戦略を効果的に進めるためには、最大の武器であるトレンドラインの活用法を身につける必要があります。トレンドラインは相場の状況把握に加え、サポートやレジスタンス機能を利用したトレードに大きな威力を発揮します。

ここで学習したことを契機にトレンドラインの引き方をマスターし、トレンドフォローを売買戦略の基本に置きながら活用していけば、FXで自分の予想していなかったような成果を上げる日も近いでしょう。

この記事のライター

三原怜の写真

三原怜

私は、以前地方自治体に勤めていましたが、退職してFXトレーダーに転向しました。トレード歴は、通算で約10年間になります。 トレーダーになった動機は、相場が人間心理の凝縮された生き物のように思え、その神秘的なベールを、テクニカル分析などの手法で読み解いていく面白さを知ったからです。 みなさんも自分なりの角度から、ぜひ相場に挑戦してみてください。