FXのスリッページとは?正しく理解し想定外の負けを回避せよ!
2018.10.27

FXのスリッページとは?正しく理解し想定外の負けを回避せよ!


初心者の方は、スリッページのことをちゃんと説明できますか?
スリッページは、スプレッドと比べるとあまり意識されていないかもしれませんが、利益に大きく影響するものです。
FXでトレードをする上で、スリッページについて理解することが非常に重要になってきます。
今回はスリッページとはどのようなものか、どうすればスリッページの発生を防ぐことができるか、詳しく解説しています。

1.スリッページとは?

スリッページとは乗画像

スリッページとは注文をした時と、実際に売買が成立した時(=約定といいます)の価格に差が生じることをいいます。
スリッページが発生することを、トレーダーは「すべる」「スリップする」といいます。

例えば、ドル円を112.28円の値を示している時に注文をしたら、112.29円で買うことになってしまいました。この0.01円(1銭)ずれて約定したことが、スリッページです。

自分が注文を出した金額より、高い価格で約定したので損ですよね。
しかし、112.28円で買い注文をしたら、112.27円で約定したなんていう得をする場合もあります。

1.1 スリッページが発生する理由

為替市場は常に、1/1000秒レベルで変動しています。
そのため、注文を出したときとFX会社に注文が到着したときに、為替レートに誤差が生じることがあります。
またFX会社は、トレーダーから受け付けた注文を、提携している銀行(カバー先銀行)に注文を出しています。 そのカバー先銀行に、流すシステム処理の速度はFX会社により異なるので、タイムラグが生じてしまいます。

スリッページ発生図

カバー先銀行を多く持っているFX会社の方が、トレーダーからきた注文にスムーズに対応できるため、スリッページの発生率が低くなります。

 

1.2 スリッページが発生しやすい時

通常大きなスリッページは、そこまで発生しませんが、スリッページが発生しやすい時があります。
それは、為替レートが急激に変動する時です。
例えば、

・経済指標が発表された時
・為替レートに影響を与えるような大きな事件が起きた時
・マーケットが開いた週明け直後

のような時は、為替レートが大きく変動します。
このように、相場が相場が急変するようなときは、トレードを控えることが必要です。

2.スリッページは取引コスト

スリッページは取引コストの画像

スリッページが発生すると、利益が減ってしまい嫌な気になりますよね。
スリッページもスプレッドと同じように実質的なコストになります。しかし、スリッページはスプレッドほど、意識されていない場合が多いです。
スリッページはしっかりと理解していなければ、FXで上手く利益を上げられません。
なぜならスリッページが発生すると、スプレッドと同じくらい利益に影響するからです。

例えば、ドル円で1万通貨の取引をしたとします。
112.28 円の時に買い注文をだしたら、 スリッページが発生してしまい112.29円で0.01円(=1銭)ずれて約定してしまったとします。
1万通貨の取引の場合、1銭(=1pips)の変動で100円の損益になります。
もし、5万通貨で取引したとすると500円の損失で、それを100回トレードをしたらコストが50,000円かかったことになります。

しかしここで、忘れてはいけないのはスプレッドも取引手数料として加わるということです。
スプレッドはドル円の場合、狭いFX会社だと0.3銭(=0.3pips)ほどなので、1万通貨だと30円ですが、5万通貨で100回トレードをしたら15,000円のコストになります。
スプレッドとスリッページを合わせると、65,000円の利益が減ってしまったことになります。
1日10~50回トレードをする場合だと、年間コストだけでもかなりの金額になりますね。

もしスプレッドが広く、スリッページが発生しやすいFX会社で取引をしたら、利益にかなり影響してしまいます。 
FX口座を開設するときはスプレッドだけでなく、スリッページ発生率が少ないFX会社を選びましょう。

3. スリッページが発生率の低いFX会社

スリッページ発生率が低いの画像

スリッページ発生率はFX会社によって違います。
スリッページが発生する理由のところで説明したように、FX会社によりシステム処理の速度が異なるからです。
以下の表はスリッページ発生率です。

FX会社スリッページ発生率不利スリップ発生率約定率備考
ヒロセ通商9.6%51.9%99.9%
JFX9.1%58.3%99.9%
マネーパートナーズ0%-100%
FXプライム by GMO0%-100%
SBIFXサイト上で値幅によって公開
*スリッページ設定は10(=1銭)
*調査時期はそれぞれ2017年1月、2018年1月,7月,8月であり、必ず約定拒否やスリッページが発生しないことを保証しているものではありません。


その他のFX会社はスリッページ発生率を公表していないところがほとんどです。
スリッページ発生率を開示する義務が法律で定められていないからです。
FXで利益を上げるにためには、スリッページ発生率の低いFX会社を選びましょう。

4.スリッページ許容幅

スリッページ許容幅の画像

スリッページが発生するのが嫌な方は、あらかじめ防ぐことができます。
多くのFX会社は、取引ツールで「スリッページ許容幅」を設定できるようになっています。
0.1pips(0.1銭)単位で設定できるので、トレードスタイルに合わせて設定しましょう。

例えば、スリッページ許容幅を2pips(2銭)に設定したとすると、2pips以上変動した場合は約定しません。
また、スリッページの許容幅を「0」にすると、絶対にスリップしません。
ただ、スリッページ許容幅を狭く設定していると、約定しない確率が高くなってしまいます。

もし相場が急に変動し、決済しようとしてもスリッページが発生し約定しなかった、なんてことになると大きな損失を出してしまう可能性もあります。
また、逆に大きな利益が狙えるタイミングでスリッページが発生し、チャンスをのがしたなんてこともあります。

許容幅を設定すると、取引量が多いときに大きなスリッページが発生し、利益が減るのを防げるメリットがある反面、そういったデメリットも考慮して設定を決めましょう。

5. 2つの注意点

スリッページの注意点の画像

5.1 トレードスタイル

ここまでで、スリッページが利益に大きく影響をすることをお話しましたが、全てのトレーダーにスリッページ発生率が重要というわけではありません。
数日から数か月の長期トレードをする「スイングトレード」の場合、スリッページをそこまで気にする必要はありません。 ポジション保有期間が長く、トレード1回あたりの利益も大きいので、スリッページの影響は小さくなります。

しかし、1日何度もトレードをする「スキャルピング」「デイトレード」は、スリッページ発生率が非常に重要になってきます。

5.2 約定率とスリッページ発生率

FX会社のサイトに「約定率100%」などと記載されているのを見ますが、スリッページが発生しない確率ではありません。 
約定率は、出した注文が拒否されない確率を示しているものです。先程の、スリッページ発生率の表でもお分かり頂けたかと思いますが、約定率とスリッページ発生率は異なるので注意してください。
「約定率100%でも、スリッページが発生する」なんていうFXが存在します。

スリッページまとめ

いかがでしたか?
今回は

・スリッページは注文を出したときと、約定した時のレートに誤差が生じること
・注文をだして約定するまでの間も、常に為替レートが変動しているため、スリッページが発生することがある
・為替レートが急激に変動するときに、スリッページが発生しやすい
・スリッページはスプレッドと同様、実質的なコストになる
・スリッページ発生率の低いFX会社を選ぼう
・取引ツールで「スリッページ許容幅」を設定できす
・トレードスタイルによって、スリッページ発生率の重要さが異なる
・約定率とスリッページ発生率は異なる

といったことを説明しました。

初心者の方はスリッページに関する知識が足りないため、利益を大幅に減らしていたかもしれません。 FXで勝つためには、取引コストを下げることが重要です。
それには、どこのFX会社で口座を開くかということが、とても大切になってきます。
また、口座選びにはスリッページだけでなく、いろいろな角度から判断する必要があります。