FXのリスクって?リスクを回避して負けないトレードを身につけよう
2018.11.29

FXのリスクって?リスクを回避して負けないトレードを身につけよう


これからFXを始めようと思っていても、どんなリスクがあるかわからないと怖いですよね?

多くのFXのサイトでは、
「誰でも簡単に稼げます!」
「少ない資金でも大きく投資できて副業に最適」
などなど、魅力的な言葉が書いてあります。

確かにFXはシンプルで、短時間のうちに稼せぐことができます
しかし、逆にいえば一瞬のうちに資金を飛ばしてしまう可能性もあるのです。

FXはトレードルールメンタル以上に、リスク管理が重要といわれています。
なぜなら稼いだ資金を、一瞬の気のゆるみで全て失ってしまうことがあるからです。
そこで今回の記事では、FXにおけるリスクと対処法についてご紹介します。

私自身もFXを始めた数年間は、「どうすれば勝てるか?」「勝てる手法はどれか?」ということばかり気にしていました。
結果多くのお金を失ってしまいました。
しかし、リスクを回避することだけに集中したところ、収益のパフォーマンスが劇的に良くなりました

本記事で紹介しているFXのリスクへと対処法を実行すれば、あなたも相場の世界で長くやっていけることは間違いありません。
ぜひ参考にしてみてください。

1. 証拠金がマイナスになることってあるの?

FXリスク・マイナスになる図

「FXで借金をすることなんてあるの?」

初心者の方が、FXのリスクについて1番気になるのがこの問題ではないでしょうか?
口座に預けたお金以上に損をすることは、誰だって嫌ですよね。
結論から言えば、下記のようなケースによっては口座に預けたお金(証拠金)以上の損失になることがあります。

・レートの急変動でロスカットが追いつかない場合
・土日にポジションを持ち越し大きく窓開けした場合
・FX会社によるシステムエラー

FXを運用する各社は、それぞれ独自の証拠金維持率というものを設定しています。
これは証拠金維持率を下回ってしまうと自動的にロスカットになり、トレードが強制終了するという仕組みです。
そのため一定の証拠金維持率を下回れば、強制ロスカットが成立するので、通常は口座残高がマイナスになることはありません

しかし、上記のようなケースによっては証拠金がマイナスになる可能性が考えられます。
それでは一つずつ見ていきましょう。

1.1 レートの急変動でロスカットが追いつかない場合

相場の世界では数年または数十年に一度の割合で、「〇〇ショック」といわれるようなレートが急変動するケースが発生します。
こういった相場では、あまりに急激な値動きのため、例え強制ロスカットがあったとしても、ロスカットを飛び越えてしまうことが考えられます。
この数年だけでも「スイスフランショック」「チャイナショック」などが発生しています。

2015年1月15日に起こった「スイスフランショック」

FXリスクの図1

値動きが自分の持っているポジションの方向に動いてくれれば大きな利益です。
一方でポジションとは反対に動いてしまった場合は、口座にあるお金以上の損失をだす恐れがあります。

またレートの急変動として、Flash crash(瞬間暴落)があります。 Flash crashの原因には、高速取引などいろいろな要因がありますが、私が実際ゾッとした事例をご紹介します。

2016年10月7日の午前8時4分に、ポンド/米ドルが前触れもなく突然の暴落。
数秒で6.1%の下落幅を記録しました。

2016年10月7日のポンド/米ドル

FXリスクの図2

各FX会社によっては数字は変わってきますが、1000pips以上の大暴落を記録したところもありました。
真偽のほどは今でもわかっていませんが、とある会社が誤発注で大量の注文を出してしまったからとも言われています。

私自身はショートポジションを保有しており、大きな利益となりましたが、うれしさはどこにもなく相場の怖さをあらためて思い知った事例となりました。

上記は非常に珍しいケースです。
ただし、相場ではこういった動きがあるのだということを認識しておくことが大切です。
予測することが非常に難しいケースがほとんどですが、できる限りの対処法として、

・レバレッジをかけすぎない
・ロスカットは自分で必ず設定する
・政治や経済情勢が不安定な国の通貨は取引しない

この3点を意識しておくことが必要です。

1.2 土日にポジションを持ち越し大きく窓開けした場合

FXは土曜日と日曜日は取引ができません。
これは主要な市場がお休みのためです。
しかし、中東の一部の市場などでは取引をしています。
そのため、金曜日の最終レートと月曜日の開始レートにズレが生じることがよくあります。
これを『窓開け』と呼んでいます。
窓開けはよくありますが、証拠金を失うような大きな窓開けはほとんどありません

しかし、土日などに大きなニュース(テロ・戦争や選挙・政治家の発言など)が起きた場合は、比較的大きな窓開けが発生します。

最近で大きく窓を開いた事例といえば、2017年1月16日のポンド円で約250pips開きました。
同じ年の4月24日ではフランス大統領選の影響でユーロ円が約300pipsほど開いたケースがあります。

FXリスクの図3

大きく窓が開くケースは週末の段階で、ある程度の予測ができます。
いずれのケースも政治や経済情勢が不安定なタイミングだからです。

リスクを回避するためにも、
・週をまたいでポジションを持ち越す場合は、ロスカットを必ず設定する。
・窓が大きく開く状況は、ニュースなどである程度の予測は可能。大きく動きそうな時はポジションを持ち越さない。

この2点を意識してリスク管理をしましょう。

1.3 FX会社によるシステムエラー

FX会社のシステムがストップしてしまい、想定外の損失をだす可能性があります。
こういったケースでは、ロスカットをできずに損失が増えてしまうことが考えられます。
他のサイトでは、大手FX会社にシステムエラーはないと書かれている記事も見かけますが、そんなことはありません。
大手FX会社で、数時間に渡り取引ができなくなったケースが最近でもありました。
また相場の急変動などで、FX会社のシステムに負荷がかかりダウンしてしまうこともあります。
例えばスイスフランショックの際には、急激な値動きでシステムが固まってしまい、どうすることもできずに見ているだけのトレーダーが多くいたという話です。
このようなリスクに備えて、

・FX会社は複数用意しておく

上記のような対応も必要です。

1.4 レバレッジと取引バランスに気をつけよう

投資は、余裕資金で行うものです。

なぜなら、借金や生活に支障がでるほどの資金でトレードすると、心に余裕がなくなり正常な判断ができないからです。
仮にカードローンで借金したお金でトレードを行うとしたら、最低でも毎月の返済分を稼がなければという意識になってしまうでしょう。
その結果、無理なトレードを重ねてしまい資金をなくしてしまうのです。

FXで資金を飛ばしてしまう人の共通事項として、
・レバレッジをかけすぎている
・ロスカット(損切り)をしない
・無理なトレードを繰り返す
ということが挙げられます。

逆にいえば、あなたが下記の三つを意識するだけで、資産を増やすチャンスが増えてくるのです。

・レバレッジをかけすぎない
・ロスカット(損切り)を徹底する
・根拠あるトレードを意識する

たったこれだけのことですが、これをできずに相場を去ってしまう方が多いのです。
あなたがFXを始める際には、この三つを心がけて取り組んでください。

2. FXの5大リスクとは?

FXリスクを知って抑えようの画像

FXの5大リスクとは、
・為替変動&金利変動リスク
・信用リスク
・流動性リスク
・取引システムリスク
・レバレッジリスク
この5つです。

FXはリスクを把握し、損失をできる限り抑えることが重要です。
それでは一つ一つ確認していきましょう。

2.1 為替変動&金利変動リスク

投資をやる上では、為替変動リスクは常に存在します。
なぜならレートは日々変動するからです。

例えば、「米ドル/円」が現在1ドル112円だとします。
レートが上がる(円安になる)と予想し、1ドル112円で買って、予想通り1ドル113円に上がった場合は1円の利益がでます。
仮に10,000通貨で運用していれば、10,000円の利益です。

しかし、これが予想と反対方向の動きになってしまったらどうでしょう?
レートが上がると予想し、1ドル112円で買ったが、予想とは逆にレートが111円に下がった場合は1円の損失です。
仮に10,000通貨の運用の場合は10,000円の損失ですよね。

このようにレートが日々変動するからこそ、利益がでたり損失になったりするのです。
当たり前のことと思われるかもしれませんが、人はなぜか稼ぐことばかり目がいってしまい、損することから目を背けようとします。
為替は常に変動するリスクがあるということを認識して売買を行いましょう。

また、FXには金利変動リスクと呼ばれるものがあります。
これは2国間の金利差であるスワップポイントの、金利が大きく変動することで損益が変わることです。
簡単にいえば、金利が低い通貨で金利の高い通貨を買った場合、その金利差がもらえる仕組みのことです。

例えば、豪ドル/円を10,000ドル買い、金利差が2.4%だった場合は、1日約60円程度のスワップポイントを受け取ることができます。

保有しているだけで利益になるので魅力的ですよね。
ただ金利に関しては、各国の金融政策がダイレクトに影響します。
突然の金融政策発表などがあった場合は、レートも大きく動きます。

スワップポイントだけを狙ったトレード手法もあるぐらいですが、常にリスクと隣り合わせだということを認識して、レバレッジの管理をすることが大切です。

2.2 信用リスク

いわるゆるFX会社が倒産したときのリスクです。
ただし現在は信託保全がありますから、例えFX会社が倒産したとしても預けている金額は全額返還されます。

注意が必要なのは、これは日本のFX会社に関しての話だということです。
高レバレッジやゼロカットシステム(証拠金がマイナスにならない)をウリにしている海外のFX会社は、信託保全がない場合があるので注意しましょう。
また実際にFX会社が倒産した場合は、資金が戻ってくるまで時間がかかることが予想されます。

リスク管理のため複数のFX会社で口座を作って、資金を分散させることも意識しておきましょう。

2.3 流動性リスク

流動性リスクとは、取引量の少ない通貨ペアを使うことのリスクをいいます。
聞いたことがない新興国の通貨は、流動性の低いマイナー通貨として区分されています。

流動性が低い通貨の場合だと、買いたいけれど買えない、売りたいのに売れないという取引相手がいないリスクが生じます。
仮に取引量の少ない新興国の通貨ペアでトレードしている場合に、大きな価格変動が起これば一気にスプレッド(手数料)が広がり、不利な価格で取引をせざるを得なくなってしまいます。

このようなことを防ぐためにも、初心者のうちは流動性の高い通貨ペア(ドル、ユーロ、ポンド、円など)を選んでトレードしましょう。

2.4 取引システムリスク

どんなに大手な会社でもシステムやサーバーのトラブルは起こります

せっかく利益がでている状態なのに、システムがフリーズしたままで処理ができずに利益が減少してしまったり、取引したいのに注文すらできない状態があります。
当然その間の利益や損失は、FX業者は補填してくれません。
またパソコン一台だけで運用している場合も、パソコンが壊れてしまう可能性があるので注意が必要です。

ですから、複数のFX会社と契約し口座を用意しておくことやパソコンだけでなくスマートフォンなどでの運用にも慣れておきましょう。
取引システムリスクは頻繁に起こるものではありませんが、いざという時の準備は万全にしておきたいものですね。

2.5 レバレッジリスク

レバレッジとは、預けた証拠金の数倍〜数十倍の金額で取引できることをいいます。
このレバレッジの仕組みがあるからこそ、資金が少ない私たちでも大きく稼ぐチャンスがあります。
日本のFX会社では、証拠金の最大25倍までレバレッジをかけることができます。

例えば、100,000円を口座に入金してFXを始めたとします。
レバレッジをかけない場合、1ドル100円だとすると100,000円の資金で取引できるのは1,000ドルです。
このときに1,000ドルを買っておき、レートが101円になった時に売れば利益は1,000円です。

でもレバレッジを最大の25倍かければ、25,000ドル買えます。
同じ101円の時に売れば、利益は25,000円です。
このようにレバレッジをかけることができるのが、FXの最大の魅力といっても過言ではありません。

しかし、レバレッジをかけすぎて自分の思惑と反対方向に相場が動いた場合は、大きな損失となってしまいます
先ほどの事例でいくと、レバレッジを最大25倍の時に反対に4円ほど動くだけで口座は0になってしまいます。
ただし、FX会社は各社それぞれ証拠金維持率を用意しています。
これはある程度の証拠金が下回った場合に、強制的にロスカットする仕組みです。

ですので、基本的には口座残高がいきなり0になることはほとんどありません。
もっとも「〇〇ショック」のような急な為替変動は別です。
強制的なロスカットも機能せずに、証拠金以上のマイナスになるリスクがあることを常に忘れてはいけません。

このようなリスクを避けるためにも、レバレッジには注意して取引を行いましょう。
いかに稼ぐかではなく、いかに損失を防ぐかを意識することで、あなたのパフォーマンスは変わってきますのでリスク管理に集中してトレードしてみてください。

3. 考え方に潜む大きなリスク

FXは投資の画像

3.1 FXは投機ではなく投資

FXは投資か投機か、またはギャンブルかという議論は今もなお続いています。
私ではその答えを持ちあわせていません。
しかし一つ言えることは、FXは投機やギャンブルではなく投資であるという姿勢(考え方)が必要だということです。

上がりそうだから買う、下がりそうだから売るというのはただのギャンブルです。
また、今月は〇万円稼ぎたいからレバレッジを高くかけるというのもただのギャンブルです。

FXはチャートを分析したり、ファンダメンタルなどの情報をおさえてレートを予測して、根拠ある売買をする必要があります。
FXで利益を出し続けているトレーダーは必ず、自分がトレードを行った記録をつけています。
そして、その記録にはトレードした根拠や背景など細かく管理されているものです。
そうやってギャンブル的な要素を徹底して排除しているんですね。
こういった部分をおろそかにし勘だけで売買する、あるいは負けた分を取り返そうと感情的に売買したりするとそれはギャンブルトレードとなってしまいます。

FXを始めて1年以内に8割以上が退場してしまうというのは、多くの人がこのギャンブルトレードをしてしまっているからです。

あなたがギャンブルトレーダーにならないためにも、リスクをできる限り排除し、根拠あるトレードを心がけることが大切です。
そのためにもトレード日記をつけることを習慣としましょう
トレードを記録することで、根拠あるトレードができた時や感情的なトレードをしてしまった日などを反省することできます。
そうすることで一歩づつ投資的な考え方が身についてきます。

4. まとめ

FXリスクまとめ画像

いかがだったでしょうか?
FXのリスクについてのまとめです。

〇証拠金はマイナスになることがある
・レートの急変動でロスカットが追いつかない場合
・土日にポジションを持ち越し、大きく窓を開けた場合
・FX会社によるシステムエラー

〇FXには5大リスクと呼ばれるものがある
・為替変動&金利変動リスク
・信用リスク
・流動性リスク
・取引システムリスク
・レバレッジリスク

〇FXに取り組む考え方にもリスクが潜んでいる
・FXは投機ではなく投資であるという考え方が大切

◎リスク対処法まとめ
・レバレッジをかけすぎない
・ロスカットは必ず設定する
・政治や経済情勢が不安定な国の通貨は取引しない
・窓が大きく開く状況は、ニュースなどである程度の予測は可能。
   大きく動きそうな時はポジションを持ち越さない。
・FX業者は複数用意しておくこと
・流動性の高い通貨ペアでトレードする
・根拠あるトレードを心がける
・トレード日記をつける

成功しているトレーダー達は必ずリスク管理の重要性を最初に説いています。
だからFXを始める時は、どれぐらい稼げるかなどよりもまずはリスクをしっかりと把握することが大切なのです。

結びに、世界三大投資家のひとりであるジョージ・ソロスの言葉をご紹介します。

「生き残れ。儲けるのはそれからだ」