【ペナント・ウェッジとは?】上昇ペナントとウェッジの違い

2019.01.31

FXでは、相場の波が様々な形を描きます。しかし、それを単純化して分類すれば、ある一定の型に当てはめることができます

今回紹介するのは、FX相場で頻繁に出現するペナント、および少し特殊な逆ペナントウェッジです。ペナントは有名でご存知の方も多いでしょうが、逆ペナントやウェッジは出現頻度が多くないため、初めてご覧になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、特殊なチャート・パターンも覚えていれば実戦で対処することができますので、一緒に勉強していきましょう。

1. ペナント・ウェッジとは?

ペナントウェッジとは画像

初めに、ペナントとウェッジの基礎から学習していきましょう。

1.1 ペナント(上昇・下降ペナント)とは

ペナントは、旗の形をした三角形のチャート・パターンですが、トレンド相場の途中で、一時的に売買の力が拮抗して保ち合い状態になったときに現れやすい特徴があります。
チャート・パターンの分類上は、「三角持ち合い(三角保ち合い)」に属します。

三角持ち合い(三角保ち合い)については、以下をリンクをご覧ください。

FX三角持ち合いの画像

【三角持ち合い(三角保ち合い)とは?】FXのチャートを学ぼう! FXで、三角持ち合い(三角保ち合い)のチャートパターンは3種類ありますが、その形から相場展開を予測できるものです。 三角持ち合い(三角保ち合い)を使うトレードは、相場の大局観を踏まえトレンドに沿った方向で行えば、勝てる確率が非常に高まります。


ペナントは、その時の相場環境の違いにより、「上昇ペナント」と「下降ペナント」の2種類に分けることができます。

【上昇ペナント】

上昇トレンドの途中に現れ、しばらく持ち合い状態が続いた後、元の上昇トレンドに戻るパターンが多くみられます。

上昇ペナントの図1
上昇ペナントの図2
上昇ペナントの図3

【下降ペナント】

下降トレンドの途中に現れて持ち合い状態が続いた後、元の下降トレンドに戻るパターンが多いといえます。

下降ペナントの図1
下降ペナントの図2

1.2 逆ペナントとは

ペナントと形状が反対のチャート・パターンに「逆ペナント」があります。
通常のペナントは、上値ラインと下値ラインの間が次第に狭くなり、先に行くにつれて収束していきますが、この逆ペナントでは、上値ラインと下値ラインの間が次第に広くなり、拡散していきます

このチャート・パターンは、出現頻度があまり多くない珍しいタイプです。
次第に値動きの上下幅が大きくなるのは、市場参加者が増えるとともに「売り」と「買い」双方が正反対の大きなポジションを立て始めていると読めます。
このように過熱してきた相場は、やがて上下どちらかの方向にブレイクしていきます。
トレンド相場で現れた時は、ブレイク後に元のトレンドに戻るパターンが多いといえますが、逆にトレンドが転換してしまう場合もあるため、注意が必要です。

【トレンド継続型】

逆ペナント継続型の図

【トレンド転換型】


逆ペナント・トレンド転換型の図
逆ペナント・トレンド転換型の図2
逆ペナント・トレンド転換型の図3
逆ペナント・トレンド転換型の図4

1.3 ウェッジとは

ウェッジは、一見ペナントに似ていますが、上値・下値の状態が異なります。
ペナントでは上値が切り下がり、下値が切り上がるという上下で逆の現象が起きるのに対し、ウェッジは上値・下値とも同方向に推移します
ウェッジは、その形状から「上昇ウェッジ」と「下降ウェッジ」に分けられますが、それぞれにトレンド継続型とトレンド転換型があります。

【上昇ウェッジ・トレンド継続型】

元のトレンドが継続するタイプです。

上昇ウェッジ・トレンド継続型の図

【上昇ウェッジ・トレンド転換型】

トレンドが転換してしまうタイプです。

上昇ウェッジ・トレンド転換型の図

このタイプは、トレンド継続に向け相場の波が最後の力を振り絞ってハイピッチになりますが、息が続かず最後は転換してしまいます。

【下降ウェッジ・トレンド継続型】


下降ウェッジ・トレンド継続型の図

【下降ウェッジ・トレンド転換型】


下降ウェッジ・トレンド継型転換図 下降ウェッジ・トレンド継型転換図2 下降ウェッジ・トレンド継型転換図3


ウェッジは、上値ラインと下値ラインの傾きでペナントとの違いがわかります
トレンド継続型と転換型があるため、チャートから目が離せず、臨機応変な対応が求められます。


ペナント・ウェッジのパターンまとめ

・ペナントは、一時的に売買の力が拮抗して保ち合い状態になったときに現れる三角形のチャート・パターンで、「上昇ペナント」と「下降ペナント」の2種類がある
・トレンド相場でペナントが現れた場合は、最終的に元のトレンドが継続しやすい
・ペナントと形状が反対の「逆ペナント」は、トレンド継続・転換の両パターンがある
・ウェッジは、ペナントと異なり上値・下値とも同方向に推移する
・上昇ウェッジと下降ウェッジ、それぞれにトレンド継続・転換の両パターンがある

2. ペナント・ウェッジの実践

ペナントとウェッジの実践画像

次は、今までに学習したことを応用して、ペナント・ウェッジを実戦で活用してみましょう。

2.1 ペナントのエントリーポイントと利確判定

【エントリーポイント】

ペナントでのエントリーは、トレンドの途中にペナントが現れた場合は、最終的に元のトレンドが継続しやすいという性質を利用します。

すなわち、ペナントの上値ラインか下値ラインを相場がトレンド方向にブレイクしたポイントがエントリーポイントになります。

【利確判定】

利益確定の目安は、相場がペナントに入る直前の上昇幅を基準に、同程度の値幅が上昇すると見込んで利益確定ラインを設定します。

このエントリーポイントと利確判定については、三角持ち合いの場合と考え方は同じです。

2.2 逆ペナント・ウェッジとエントリー

【逆ペナント】
逆ペナントでのエントリーポイントは、相場が上値ラインまたは下値ラインをブレイクした箇所が候補にあげられます。
しかし、逆ペナントのエントリーには、以下のようなリスクがあることに注意が必要です。

①トレンドの継続と転換両方の可能性があるため、相場の予測が難しい
②値動きの振幅が大きくなっているため、ダマシに遭遇すると高値(安値)掴みとなってしまう


【ウェッジ】
ウェッジでのエントリーポイントは、逆ペナントと同様にブレイクした地点があげられます。
しかし、ウェッジのエントリーには、以下のようなリスクがあることを念頭に置く必要があります。

①トレンドの継続と転換両方の可能性があるため、相場の予測が難しい
②ウェッジ内の値動きが、トレンド継続に向けエネルギーを蓄えている動きか、逆に息切れ直前のラストスパート的なものかの判別が難しい


このことから、逆ペナントやウェッジでのエントリーでは慎重さが求められます。特に、トレンド転換を狙ってのエントリーはダマシも多いため危険といえます。

①上昇トレンドか下降トレンドか、相場の大局を見極める
②仮に、トレンドと逆の方向にブレイクしてもエントリーはしない(トレンド転換型は狙わない)
③元のトレンド方向にブレイクした場合のみエントリーする(トレンド継続型は狙うことが可能)
④ダマシとわかったら、すぐに逃げる

3. まとめ

ペナントとウェッジのまとめ画像

【ペナント・ウェッジとは】
・ペナントは、相場で一時的に売買の力が拮抗した状態で現れやすいチャート・パターン
・ウェッジは、ペナントと異なり上値・下値とも同方向に推移する

【ペナント・ウェッジのパターン】 ・ペナントは上昇と下降の2種類があるが、トレンド相場で現れた場合は最終的に元のトレンド方向にブレイクしやすい
・逆ペナントは、トレンド継続・転換の両パターンがある
・ウェッジは、ペナントと異なり上値・下値とも同方向に推移する
・上昇ウェッジと下降ウェッジ、それぞれにトレンド継続・転換の両パターンがある

【ペナント・ウェッジの実践】 ・ペナントのエントリーポイントは、ペナントの上値または下値ラインを相場がトレンド方向にブレイクしたポイント。利確判定は、相場がペナントに入る直前の上昇幅が目安
・逆ペナント・ウェッジは、相場の大局を見極めトレンド方向以外はエントリーしない慎重さが必要

FXで勝つためには、相場環境を把握することが大切です
相場環境がトレンドにあることを確認できれば、ペナントは三角持ち合いと同様、非常に有効なサインとなるでしょう。

また、FXで負けないためには、必ず勝てる状況だけに絞って勝負することが必要です。その意味では、逆ペナントやウェッジなど特殊で難易度が高い場面では、勝てるパターンのみに絞って勝負することが肝心です。

この記事のライター

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三原怜

私は、以前地方自治体に勤めていましたが、退職してFXトレーダーに転向しました。トレード歴は、通算で約10年間になります。 トレーダーになった動機は、相場が人間心理の凝縮された生き物のように思え、その神秘的なベールを、テクニカル分析などの手法で読み解いていく面白さを知ったからです。 みなさんも自分なりの角度から、ぜひ相場に挑戦してみてください。