【ローソク足のチャートパターン】ローソク足からトレンド転換を見極める

2019.03.09

FX取引において、ローソク足はチャートを構成する基本的な要素であるとともに、トレードを行う上で貴重な情報源です。

ローソク足は、その形状や組み合わせのパターンにより、私たちトレーダーに売買サインを送ってくれます。したがって、FXトレードに勝つためには、ローソク足の形状や組み合わせのパターンを覚え、実戦で活用していくことが非常に重要です。

今回は、FXにおけるローソク足の基本形や組み合わせのパターンを紹介するとともに、FXトレードでローソク足を活用する際の注意事項を説明いたします。

1. ローソク足の基本形

fxローソク足の基本形の画像

はじめに、ローソク足の基本的な形と意味について覚えていきましょう。

1.1 大陽線・大陰線

大陽線はその名前のとおり、特別に長い陽線をいいます。この場合の長さの判断は、ヒゲを含めない実体部分で行います。
大陰線は、大陽線とは逆に、特別に長い陰線をいいますが、実体部分で大きさを判断するのは大陽線の場合と同じです。


fxローソク足の画像1


大陽線と判断されるのは、それまでのローソク足と比べて著しく長いからです。長いということは、それだけ「買い」の力が強いことを表しており、今後も相場は上昇する可能性が高いと判断できます。
一方、大陰線は「売り」の力が大きいことを表しているため、相場はこれからも下降する可能性が高くなります。

1.2 小陽線・小陰線

小陽線長さの短い陽線です。反対に、小陰線長さの短い陰線です。


fxローソク足の画像2


小陽線が続いている場合は、買いの力があまり強くないと判断できます。また、小陰線が続く相場も同様に、売りの力は強くないといえます。

小陽線、小陰線ともに、売り買いの力が拮抗している場合やトレンド途中の中休みで出現することが多くみられます。このような場合は、相場は一定の範囲内を往復する「レンジ相場」や値動きがほとんどない「もみ合い相場」を形成しやすくなります。
しかし、このような状態を続ける間に、次第に売買の力が溜め込まれていき、やがてどちらかの方向にブレイクしやすくなります。

1.3 上ヒゲ陽線・下ヒゲ陰線

上ヒゲ陽線は、上に長いヒゲが伸びている陽線です。ヒゲの長さが実体部分よりも長い陽線をそう呼びます。
下ヒゲ陰線は、下に実体部分よりも長いヒゲが伸びている陰線をいいます。


fxローソク足の画像3


上ヒゲ陽線と下ヒゲ陰線を形作った相場の動きを表すと下図のようになります。


fxローソク足の画像4


この図からもわかるとおり、上ヒゲ陽線は相場が高値まで上昇したものの、その後売り圧力に押し返されて大きく後退したことを表しています。
同じく、下ヒゲ陰線は相場が安値まで下降したものの、その後買い圧力に押し返されて大きく後退した状況です。

この上ヒゲ陽線が上昇トレンドの途中で出現すると、「この価格近辺は、売り圧力が強い」ということがわかります。相場がもう一段と上昇するためには、この強い売り圧力を破っていかなければならず、うまく突破できない場合は相場が上昇局面から下降局面に転換してしまう可能性もあります。
逆に、この上ヒゲ陽線が下降トレンドの途中で出現する場合もありますが、下降局面の途中で上に反発しようとしたところが、まだ売り圧力が強く押さえ込まれてしまったという状態です。

また、下ヒゲ陰線も考え方は上ヒゲ陽線と同様で、これが出現すると相場に買い圧力が強まってきていることがわかります。
下降トレンドの途中で現れると、売りと買いのしのぎ合いが起きている証拠ですが、そこで下降が止まってしまうと相場の転換点になることもあり得ます。
また、上昇局面で現れた場合は、買い圧力に逆らってはみたものの押し返され、まだ相当な買い圧力がある状態とみることができます。

1,4 下ヒゲ陽線・上ヒゲ陰線

下ヒゲ陽線は、下に実体部分よりも長いヒゲが伸びている陽線です。
また、上ヒゲ陰線は、上に実体部分よりも長いヒゲが伸びている陰線をいいます。


fxローソク足の画像5


下ヒゲ陽線と上ヒゲ陰線を形作った相場の動きを表すと下図のようになります。


fxローソク足の画像6


下ヒゲ陽線は、初めは大きく下降しているものの安値地点で反転し、そこから大きく上昇して、最終的には始値を上回る終値(高値)をつけています。したがって、一般的には、売り圧力に買い圧力が勝った状態とみることができます。
下降局面でこの下ヒゲ陽線が現れると、相場が底を打ち上昇に転じる契機と捉えることができます。また、上昇局面で出現した場合は、まだ買いの力が高い状態が続くと判断することができるでしょう。

上ヒゲ陰線でも考え方は同じです。
上昇局面で現れた場合は、相場の転換点としてのサインとみることができ、また下降局面では強い売り圧力の確認となります。

1.5 寄引同時線

寄引同時線は、始値と終値が同じ価格のローソク足です。
始値をつけた後、高値・安値の売買はありましたが、最終的に始値と同じ価格で終わったという形ですね。


fxローソク足の画像7


トレーダー心理からみると、寄引同時線は様子見の雰囲気が強く、積極的な売買意欲はあまり感じられません。そのため、この形は比較的レンジ相場で現れやすいといえます。
また、相場の天井圏や底値圏で現れると、トレンド転換の可能性を暗示してくれます。天井圏では買いの勢いが続かなくなった、また、底値圏では売りの勢いが続かなくなったとみることができるからです。

2. ローソク足の組み合わせパターン

fxローソク足のパターンの画像

ローソク足の基本形を学習したところで、次は複数のローソク足の組み合わせについてみていきましょう。

2.1 はらみ線

はらみ線は、直前の大陽線の値幅に次の陰線が完全に収まる形、または、逆に直前の大陰線の値幅に次の陽線が収まる形のローソク足です。
左の形を「陽の陰はらみ」、右の形を「陰の陽はらみ」といいます。


fxローソク足の画像8


これらの形が現れると、相場は一服の小休止、またはトレンド転換の可能性があります。
例えば、「陽の陰はらみ」では、上昇トレンドで大陽線が出て勢いづいたかと思ったところに、その大陽線の終値を割り込む形で陰線が現れるのですから、相場の勢いは止まってしまいますよね。
「陰の陽はらみ」の場合も、考え方は同じです。

2.2 包み(抱き)線

包み(抱き)線は、直前の陽線または陰線を包み込むような形で、反対の線が現れるパターンです。


fxローソク足の画像9

上図で、左のパターンは買いサイン、右は売りサインと受け止めることができます。
左のパターンでは、直前のローソク足がつけた安値を次のローソク足が一旦下回ったのですが、その後大きく押し返され直前の高値を上回って終わっています。
このことから、強い買い圧力が発生したことを伺わせます。
右側のパターンも関係が逆になっただけで、考え方は同じです。

2.3 たすき線

たすき線は、1本目と2本目のローソク足の実体やヒゲの長さが同じ程度で、位置が少しずれているパターンです。


fxローソク足の画像10


左側のパターンでは、次の陰線の始値が直前の陽線の終値より安く、また、次の陰線の終値が直前の陽線の始値より安いという特徴があります。
また、右側のパターンでは、次の陽線の始値が直前の陰線の終値より高く、また、次の陽線の終値が直前の陰線の始値より高いという特徴があります。

たすき線が現れても、このことだけでは売りと買いのどちらの力が強いのかはいえません
レンジ相場で出現すれば、もみ合いの可能性もあります。ただし、どちらも一応の圧力を持っているため、今後の展開次第ではトレンドに移行する場合もあるといえます。

2.4 かぶせ線

かぶせ線は、1本目が陽線、2本目が陰線のパターンです。
直前の陽線の終値を上回る形で次のローソク足がスタートしたのですが、勢いが続かずに下落して、直前の陽線の値幅内で終値をつけたというものです。


fxローソク足の画像11


このパターンでは、2本目の陰線の終値の位置が大切です。
陰線の終値の位置により、次の展開が考えられます。

①2本目の陰線の終値が、1本目陽線の値幅の中心より下にある場合
売りサイン
相場が下降する可能性が高い。特に、陰線の終値が、1本目陽線の始値近くになっている場合は、続落の確率が極めて高い。

②2本目の陰線の終値が、1本目陽線の値幅の中心より上にある場合
相場が下降する可能性があるが、再度上昇に向かう確率も残されている。

2.5 出合い線

出合い線は、直前のローソク足と次のローソク足の終値同士が同価格になるパターンです。


fxローソク足の画像12


両者ともに、あまり強いサインではありませんが、一般的には、左のパターンは「買い」、右のパターンは「売り」として認識されています。

2.6 行き違い線

行き違い線は、直前のローソク足と次のローソク足の始値同士が同価格になるパターンです。


fxローソク足の画像13


上昇局面で左のパターンが現れたら「買い」、下降局面で右のパターンが現れたら「売り」のサインになります。

2.7 あて首線

あて首線は、直前の大陰線の勢いが強く、次のローソク足が窓開け状態でスタートし、小さく反発して終わったパターンです。


fxローソク足の画像14


あて首線では、小反発した陽線の終値が陰線の実体まで届かず、安値辺りに到達するのがやっとの状態です。
したがって、上図のようなケースは強い売りサインとみることができます。
この次のローソク足が陰線になる確率は非常に高く、絶好の戻り売りポイントとして認識するとよいでしょう。

2.8 入り首線

入り首線は、前のあて首線と同じく直前の大陰線の勢いが強いため、次のローソク足が窓開け状態でスタートし、小さく反発して終わったパターンです。
あて首線と違うのは、小反発陽線の終値が直前陰線の実体部分に少しだけ入っているところです。


fxローソク足の画像15


売りの勢いに比べて反発力が小さいことから、このパターンも売りサインとして認識できます。

2.9 差し込み線

差し込み線は、前の2つのパターンよりも陽線の反発力が大きく、陰線の半分程度まで押し返しているパターンです。


fxローソク足の画像16


この場合は、陽線の反発力もかなり大きいため、様子見が必要です。以降のローソク足がどのような状態になるかを見極めてからでないと、エントリーは難しいでしょう。

2.10 切り込み線

切り込み線は、前の差し込み線より陽線の反発力が強いパターンです。
陽線の戻りが陰線の上部にまで達しています。


fxローソク足の画像17


上図のようなパターンでは、下降から上昇にトレンドが転換する可能性が高いといえます。
買いサインと認識できます。

2.11 上放れ並び赤

上放れ並び赤は、上昇局面で、窓を開けて(上放れして)実体の大きさが同程度の陽線が並んだパターンです。


fxローソク足の画像18


買いの勢いが強く、買いサインとなります。

2-12 下放れ二本黒

下放れ二本黒は、「上放れ並び赤」と反対のパターンです。
下降局面で、窓を開けて(下放れして)実体の大きさが同程度の陰線が並んだパターンです。


fxローソク足の画像19


急落を暗示させるパターンで、売りサインです。


ローソク足の基本形・組み合わせパターンまとめ

①ローソク足の基本形
大陽線・大陰線、小陽線・小陰線、上ヒゲ陽線・下ヒゲ陰線、下ヒゲ陽線・上ヒゲ陰線、寄引同時線

②ローソク足の組み合わせパターン
はらみ線、包み線、たすき線、かぶせ線、出合い線、行き違い線、あて首線、入り首線、差し込み線、切り込み線、上放れ並び赤、下放れ二本黒

3. ローソク足の活用と注意

fxローソク足の注意画像

様々な形のローソク足やその組み合わせについてみてきましたが、次はローソク足の活用の仕方と活用する際の注意点について考えてみましょう。

3.1 ローソク足だけでもシグナルになる

ここで紹介したローソク足とその組み合わせの中で、立派な売買シグナルになるものが結構あることを理解していただけたでしょうか。

ローソク足は、それだけでも売買シグナルになります。
その中には、トレンド継続型、トレンド転換型、そして様子見推奨型などがありますが、どれもトレードの実戦で大いに役に立ってくれます。

3.2 他の根拠との組み合わせ

ローソク足だけでも売買のシグナルになることは確かですが、よりトレードの精度を上げるためには、他の根拠と組み合わせて判断していくことが大切です。
組み合わせる材料としては、以下のものが候補となるでしょう。

①移動平均線
②ボリンジャーバンド
③トレンドライン
④チャネルライン
⑤サポートライン・レジスタンスライン
⑥MACD、ストキャスティクスなどのインジケーター

3.3 ローソク足の注意点

すでに説明したように、ローソク足の形状(実体の長さ・ヒゲの有無・ヒゲの長さなど)から相場を判断していくことは大変有効な場合があります。
しかし、以下の理由から、ローソク足の完成形にばかりこだわり過ぎないよう少し注意が必要です。

完成形から躍動感・力強さはわからない

実際のトレードでは、ローソク足は刻一刻とその形を変えていきます。1分足や5分足などの短期足は、値動きが激しい時には非常に躍動感あふれる動き方をします。
実は、相場の状況判断で最も重要なものの一つが、ローソク足の躍動感、すなわち動き方なのです。

しかし、ローソク足について学ぶ場合は、ほとんどの場合に出来上がった完成形を図形に表したものを使用します。それはそれで非常に効果的な勉強法なのですが、そのローソク足がどのような躍動感や力強さを持っていたのかは、完成形の図形からは見えてこないのです。

完成形は過去の状態である

トレードで現実に相手をするのは、現在進行中のローソク足です。現在進行形で動いている途中のローソク足の上で、エントリーから利益確定・損切りまでを行うのです。

しかし、教科書などで勉強したローソク足の完成形は、1本以上前のローソク足でしか見ることができません。それは過去の相場を物語っているといえますが、現在進行中の相場そのものではないのです。

3.4 ローソク足の勉強法

以上のことから、ローソク足の動き方や役割をよく理解し、それを実戦で役立てていくためには、勉強方法を工夫していくことが大切です。
ローソク足の基本は教科書で学びますが、ある程度基礎的なことがわかったら、実際のチャート画面に向き合って、ローソク足の動き方を自分の目で確認すると効果的です。その場合は、動きがわかりやすい1分足チャートを使い、実際に動いている最新のローソク足を中心に観察するようにします。

ローソク足を観察すると、似たようなチャートであるにもかかわらず、動き方がまるで違う場合があります。その時々の政治経済的な背景や投資家の心理が反映されているため、その動き方や躍動感、スピード感、力強さなどが異なってくるのです。
不思議なことに慣れてくると、ローソク足が次にどのような動きをするかが、当たるようになってきます。そうなってくると、ローソク足について、頭だけではなく体が直感的に受け止め理解してきた証拠です。
この勉強法は、特に1分足チャートでスキャルピングを行おうとしている方には、非常に効果的です。ローソク足を生で見て感じた躍動感・力強さなどが、エントリーや利益確定、損切りの重要な判断材料になる場合が多いからです。

以上勉強法について触れましたが、できるだけ時間を作ってチャート画面と向き合い、ローソク足の実際の動き方を把握していけば、効果的な学習ができるのではないでしょうか。

4. まとめ

fxローソク足のまとめ画像

【ローソク足の基本形・組み合わせパターン】
①ローソク足の基本形
大陽線・大陰線、小陽線・小陰線、上ヒゲ陽線・下ヒゲ陰線、下ヒゲ陽線・上ヒゲ陰線、寄引同時線
②ローソク足の組み合わせパターン
はらみ線、包み線、たすき線、かぶせ線、出合い線、行き違い線、あて首線、入り首線、差し込み線、切り込み線、上放れ並び赤、下放れ二本黒

【ローソク足の活用と注意】
・ローソク足はそれだけで売買シグナル
・ローソク足の売買シグナルには、トレンド継続型・トレンド転換型・様子見推奨型などがある
・よりトレードの精度を上げるには、他の根拠と組み合わせて判断していくことが大切
・教科書でローソク足の基本を勉強し、その後はチャート画面で実際の動き方を把握していけば、効果的な学習ができる

ローソク足はその形状や組み合わせのパターンにより、私たちトレーダーにとって心強い売買サインとなります。
そのため、FXトレードを有利に進めるには、ローソク足の形や組み合わせのパターンを勉強しマスターしていくことが大変重要となります。

さらに、ローソク足からのサインを売買の基本情報としながら、他のエントリー根拠と組み合わせて総合的に判断するなどの工夫を取り入れることで、FXトレードの精度をより向上させることができます。

なお、ローソク足の勉強を進める際には、まず教科書でローソク足の基本を勉強した上で、チャート画面で実際の動き方を把握していくことが、効果的な学習に繋がるでしょう。

この記事のライター

三原怜の写真

三原怜

私は、以前地方自治体に勤めていましたが、退職してFXトレーダーに転向しました。トレード歴は、通算で約10年間になります。 トレーダーになった動機は、相場が人間心理の凝縮された生き物のように思え、その神秘的なベールを、テクニカル分析などの手法で読み解いていく面白さを知ったからです。 みなさんも自分なりの角度から、ぜひ相場に挑戦してみてください。